4日目その1: ペルーレイルでの旅 プーノ~ララヤ
5時半起床。
昨日は夕方から高山病で苦しんだけれど、 一晩寝たらだいぶ軽くなった。 少し頭がぼんやりするけど、今日も一日動いていけそう。 6時に1Fのレストランで朝食をとる。 まだ朝が早いというのに、テーブルが混み合っている。 このあたりのツアーの出発は朝が早いのだろう。 見ていると、ヨーロッパ人、特にドイツ人の旅行客が多かった。 日本人も旅行好きだけれど、ドイツ人もそれに負けないぐらい 多いと思う。 結局、プーノの町はどこも見ずじまい。 ホテルの外だけちょっと写真とっただけ。。。 まあしょうがないか。 6時45分に迎えの車が来て、駅まで連れて行ってもらう。 この左の看板を入ると、そこが駅。 飛行機に乗るみたいに、大きな荷物をチェックインして、 ペルーレイルPerrailのホームへ。 ペルーレイルは現在、あのオリエント急行の会社とペルーとが運営している。 そういわれると、ホームの女性の車掌さんの姿もヨーロピアンな感じが してくるから不思議だ。 ホームからプーノの山が見えた。 まだ出発の時間まで1時間もあるので、乗客は他に誰もいない。 今日乗る列車は、どんな列車かというと・・・ アンデアンエクスプレールAndean Explorer という ここプーノからクスコまでの385キロを10時間かけて移動する観光列車。 昼食とティータイムがついている。 どんな景色が見られるのか、楽しみ♪ 誰もいない車内を探検。 外から見た、一番後ろの展望車両。 展望車両の内部。 客室車両。 今回の座席。本来は4人掛けだけど、満席ではないらしく、 2人掛けでゆったりと座らせてもらえた。 8時、いよいよ出発。 車両内を見渡すと、満席ではないもののだいぶ埋まっていた。 上の棚には高地を走る列車だけあって、乗客の荷物はリュックサックばかり でバックパッカー車になっていた。 かくいう私も、リュックだけどね。 乗客の人たちは、リタイア後の悠々自適の欧米人ばかり・・・。 まだまだ数十年早いよ、場違いだよ、といわれている気分。 まさに、その通りでございます。。。 右側に見えていたチチカカ湖は、気がつくともう見えなくなっていた。 しばらくは緩やかな山と牧草地、そこにのんびりと草を食べる牛や羊、 リャマ、アルパカ、犬、ときどき豚、たち。 そして、羊飼いのおじさん。 犬は、よく肥えている。 私の見解では、犬がやせていればその国は熱帯で暑いし、 肥えていれば寒暖の差が激しい。 って、犬は毛皮を着てるんだから、当たり前か。 ボリビアやペルーの高地は、日が差せば暑いけれど、日陰や日没後は 肌寒い。 途中、線路横の道路を走る車には、あっという間に抜かされる。 そりゃあ、時速40キロ弱じゃあ、ねえ・・・。 フリアカJuliacaという空港のある町に着いた。 数分の停車だけど、あとは通リ抜けていくんだけど、これが スゴク不思議な、アナタの知らない世界。 ここは、週に数便しか列車が通らないから、普段は市民の線路として 完全に占拠されていて、電車が通るときにみんなよけているらしい。 駅の両側には、ズラーッとお店が並ぶ市場になっている。 軽食屋、帽子や織物製品を売るお土産屋、 うんうん、この辺はまあ普通だよね。 次に現れたのがコカの葉など乾物を売るお店。 そこに見えていた細長い棒のようなものは・・・ リャマの胎児のミイラ! 家を新築する際、その下に埋めて家内安全を願うためのいわゆる 魔除けに使われるらしい。 日本も昔、人柱とかあったものね・・・。 それ以外の動物のミイラもちらほら・・・これもまたペルーの伝統呪術に 使われるものかもしれないけど・・・さすがミイラの国、ペルー、恐るべし。 その後も、 CDショップ、古本屋、ロープ屋、自転車屋、 数々の部品の店、 本当にありとあらゆるものがこの線路沿いに終結していた。 その種類といったらもう圧巻。 そしてそれが途絶えたと思ったら、 広場に人がたくさん座っていて、こっちに手を振っていたり、 青空ビリヤードを楽しそうにやっていた。 国民の50%が貧困層といわれるこの国だけど、 何だかとても人間らしい生き方をしている気がする。 日本で失われた何かが、ここにはあるように思えた。 その間、車内では、 フォルクローレのバンドや、呪術のデモンストレーションがあり、 そろそろお昼の時間。 テーブルのセッティングがされると、食前酒としてピスコサワーが 供された。 ペルーを代表するカクテルのピスコサワーは、ピスコ(葡萄の蒸留酒)と レモンジュースと、卵白と、シンプルなシロップ(砂糖と水)、苦みあるリキュールを 混ぜたもの。口当たりがいいので、調子に乗って飲み過ぎると大変。 今、まさに海抜4000m以上のところを更に登っているから、まわりが早い。 そして前菜。それぞれ別ものを頼む。 カボチャのスープと スシ・・・本当? メイン。牛と鶏。 デザート。ミルクライスのビート(砂糖大根)ソースがけ。 味は凡庸でビミョー。 まあ、こういうところでは雰囲気がご馳走だから・・・。 一斉にウェイターたちがお料理を運んでくる姿は、カッコ良かった。 デザートが終わる頃、まるで谷底を走っているような、それでいて 山の平原に囲まれているような、そんな不思議な風景に変わっていた。 最高地点、ララヤまであともう少しだ。
by cocowaqui
| 2007-11-12 22:24
| 07秋 南米・ベルギー
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